working!!3

WORKING!! 3 (ヤングガンガンコミックス)

WORKING!! 3 (ヤングガンガンコミックス)

…………ヒロインはことりちゃん?
おお、時空の法則がみだれる!(意味不明)
雑誌で飛ばし飛ばしに読んではいたものの、こうして単行本で読むとまた一味違ったいんぱくとが……!
なんと言うべきか、新キャラ山田さんとか佐藤さん玉砕+回避とかいろいろあった筈なのに、こうして思い返してみると、ふと思い浮かんでしまうのは……
なんてことだ、これはいったいどういうことだろう、ひょっとしてこの胸の高鳴りは(以下略
――というか、110Pは反則です。


いえ、普通に伊波さんだって可愛かったんですけどね。
というかメインなんですけどね。間違いなくメインヒロインとしか言いようが無いんですがね!
雑誌の方で、何度も繰りかえし読んでるせいなのか、他の印象が強かったです。


・以下、キャラ別感想。


種島ぽぷら――だんだんとマスコット化しているような気が……
小鳥遊宗太――家事万能・子どもを含めた小さいもの好き・殴られても耐える。性別が男でよかったのかどうか。
伊波まひる――9割以上の確率で赤面してるのは、反則だと思うんだ。
相馬博臣――えーと……男性キャラは不幸にならないといけない法則でもあるんでしょうか。
音尾兵吾――泣いて引き止めてくれる人ができたのに行く漢。でも存在感薄い。
白藤杏子――もはや食べてる姿しか思い浮かばない。
佐藤 潤――一番マトモな人、だからこそ、このファミレスで一番浮いている。
轟八千代――たしか最初は……帯刀してるけど他は普通で優秀な人だったような気が? もはや遠い蜃気楼の彼方になってしまったなぁ。
山田 葵――山田が山田であるために。

ヤングガンガン ブック・イン・CD WORKING!! Vol.1


うむー、同じ日に発売のはずなのに、単行本は売ってなくて、こっちだけが入手できた不思議。
かなり悔しいけれど、とりあえず聞いてひと安心。というか納得。
いやー、こうして音声で聞くと、変態が集まってるファミレスだということが改めて分かりますね。
轟八千代のハアハアしてる声とか小鳥遊宗太のハイテンションっぷりとか、紛れもなく犯罪者ですよ。見たら通報しますよ。むしろそれが市民としての義務ですよ!
誰であっても傍にいて欲しくないw


声は……合っている、のかな?
杏子さんの声に多少の違和感があるような気もしましたが、確かに踏まれたくなるような声。いえいえ後半になるに従って違和感は薄れましたし、やっぱりプロって凄いなぁと感心しました。





以下、つらつらとネタバレ。

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私と月につきあって

私と月につきあって―ロケットガール〈3〉 (富士見ファンタジア文庫)

私と月につきあって―ロケットガール〈3〉 (富士見ファンタジア文庫)


SFが好きでラノベが好きであれば、これを読まないのは損失です。主に人生の。
シリーズの三作目ではありますが、この巻から読んでもあまり問題はありません。
いやもう、後書きにも書かれているこの一言、

物理的に可能な解決です。

これが、これがなによりも力強い。
ってーか読んでない人はマジで読め!(命令形)
ホントに面白いのさ! なぜに一度絶版になったとですかと叫びたい気持ちでいっぱいですよ!
女子高生が宇宙パイロットとか言うと、萌え萌えの物語としての骨格なんてカケラも無い、良くも悪くもスライム的な話だとか思われるかもしれませんがッ!(そんな話もモチロン好きですがっっ!)違うんですよ!? これはまったく正反対に位置する物語です!
プロとしての誇りの在り方が、ちゃんと示されています。
現代唯一の秘境であるとも言える宇宙、そこへ行くに足る無謀さと知能とを持った、乙子(オトコ)たちの物語ですよ。
恋愛系の話は一切出てきていません、あくまでも「宇宙へ行くこと」が主眼です。


そう、萌えではなく燃え。
たしかにジャンルとしてはSFではありますが、現実を捻じ曲げるような超常現象は一切起こっていません。どこまでも容赦の無い『物理法則』が全編に渡って支配しています。
そして、そうした物理法則がどこまでも冷徹に支配する場所で、一切諦めることなく現状を打破しようとする姿が、こちらの胸を強く打ってくれやがるんですよ!


詳しくはネタバレになるため一切いえませんが、前半部分、登場するキャラが多すぎるなー、と思っても諦めないでください。
この話の本筋は、起承転結の、転から結にこそあります。
いや、本当に、SF好きなら読まないと損。


文字通りロケットのような推進力で、無茶も無謀も抱え込んで一直線に突き進んでくれる物語です。



以下駄文とネタバレ

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エモーショナル・ハウル―鋼殻のレギオス5


少し早期入手?
うん、これは売ってる本屋が悪い。
なのでさくさく書きます(微妙に責任転化)。


あいも変わらず軽くて面白いです。
悪い意味ではなく、現在のラノベのかなり真ん中あたりに位置するのでは?
ラノベの王道を行く作品だと思います。
うん、だから、たしかに面白いのだけれど……


なぜかなんにも書くことが無いような気がするのは果たして私だけなのか!


事件は色々起きたのだけれど、まったくもってなにがなにやら……
面白いのになぁ
どうも上手く伝えられない……


……橋渡し的な巻というか、「次巻を待て!」みたいな話だったので、この巻だけで語れることが少ないような気がします。
いつも通りといえばいつも通り。
これまで語られてきたさまざまな要素が集まり出し、弾けだす一歩手前な雰囲気でした。


変わらぬ部分ももちろんあります。
たとえばそう、ハーレム状態。
主人公の朴念仁度やっぱりMAX。
誰に刺されても文句は言えない。
おー、考えてみれば、誰が刺すかヒロインかは、かなり微妙ですよね、この話。
普通はどれだけいても暗黙の了解的にメインヒロインとなる人が決まっているものですが、けっこうその辺が曖昧な気が。
個人的にはフェリ先輩と断言したい所ですが、やっぱり位置的にはリーリンなんでしょうか?
人物紹介でも、主人公を抜かせば一番トップに来てましたし。
まあ、むしろ遠距離恋愛ヒロイン、幼馴染風ヒロイン、正統派ヒロイン等々、それぞれの役のヒロインがいるだけなのかもしれませんが。


あと、あい変わらず主人公が最強。
園都市で、もはや敵はなし。
……確かにそのはずなのに、毎回ケガしたり負けたり失敗してる気がするのは、これまた私の気のせいなのかどうか。
うん、ちょいと引っかかるところがあるとしたらここですね。どうも、主人公であるレイフォンの強さが変動相場制な気がします。
圧倒的に強いはずなのに、いつも妙なところで躓いているような。
今考えると、最初リーリンに負けたのって、何かの冗談かウソだとしか思えない。
いや、パワーバランスとしてそうせざるを得ないのは分かるのですが、ちょっと多すぎな気も……


…………うーむ、べつに貶すつもりもないし、充分楽しんだというのに、なぜにこんなに批判的な文章になってしまうのか。
いつものように楽しかった。
要はそういうことなんですが、なかなか書きにくいです。



以下、ネタバレ

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一瞬の風になれ 

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-
一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-
一瞬の風になれ 第三部 -ドン-




おお、すごい直球で青春。
スプリンターにおける強さ、速さ、残酷さ、その他もろもろをこれでもかと詰め込んでる。
事前予想としては『バッテリー』みたいな雰囲気かなぁ、と漠然と予想していたのだけれど、似ているようでいてやっぱり違う。
ありがちな対立構造とか、分かりやすい意味での敵がほとんど出てこない。
ただ速く。
とにかく速く。
色々な個性が、ただそれだけを求めて鎬を削ってる……
って、いやいや、これだと少しばかり意味合いが違うか。
事実としてはそうなんだけれども、それほどギスギスした感じはしてない。
主人公たちはとにもかくにも「かけっこ」を楽しんでる。
その楽しさが、読んでるこちらにも伝わってきます。


競技は、短距離の花形と思われる100mも行っているけれど、むしろ四人によるリレーが主眼。
これもまた、熱い。
とにかく熱い。
1、2、3年生と、三巻のそれぞれが年数とだいたい対応してるので、その中でどれだけ失敗し、緊張し、敗れ、挫折し、また獲得したかが丹念に描かれている。
だから、どのレースであっても「ああ、この場面なら結論は見えてるよね」とか思えない。
現実のスプリントがそうであるように、ギリギリまで集中し、全力を尽くし死力を尽くした上でも、負けるときはやっぱり負ける。
それどころか、勝つだろうなと思える所ですら、負ける。
というか、主人公はそもそもそんなに勝ってない。
同じ部活内のライバルが常に上にいるので、ほとんど一位になれない。
努力型が天才型を追い越すのは少年漫画では王道だれど、天才だって努力をするわけで、おなじ練習をすれば当然天才型が上を行く。
そんな、残酷だけれども当たり前の公式が、ごく当たり前のこととして描かれている。
天才型に追いつけない、努力型の主人公。
でも、それでうじうじ悩むわけでもなく、だいたいがスカッとしている。
これが、やっぱり読んでて清々しい。




……実は本屋で立ち読みをした時、迷わずスルーしてたんですが、もう一度手にとってみて正解でした。
だって、ぺらぺらと流し読みしていた時、たまたま目に入ったフレーズが、ですね――

兄貴はセクシーだ。髪とか濡れてると特にな。


読んだ瞬間、笑顔で本を閉じ、足早にそこから逃げ出してましたねー。
別にそっち方面には進んでなかったので一安心。
とても正統派で、とても密度の高い青春ものでした。


ハードカバーなので高めですが、おすすめです。

鉄コン筋クリート

鉄コン筋クリート (1) (Big spirits comics special)鉄コン筋クリート (2) (Big spirits comics special)鉄コン筋クリート (3) (Big spirits comics special)


……他の人はこの映画をどう評価してるのかな〜、と思いサイトめぐりをしていると、
原作既読派の人が口をそろえて「いま一歩足りない」みたいな感想なので、原作に手を出してみることにしました。


一巻「え?」
二巻「おっ!」
三巻「おおおおっ!!!」


って感じでした。
二巻までは原作を上手く消化し、とても効果的な見せ方をしているなぁ、と感心。


以下、ネタバレあり

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鉄コン筋クリート

鉄コン筋クリート(完全生産限定版) [DVD]

鉄コン筋クリート(完全生産限定版) [DVD]


面白そうだなと思いつつも時期を逸していたこの映画。
ちょいと行ってみたんですが、座ってみるとなんと満席。
おお、凄いなぁ、と思いつつも見終わっての感想。


ええ、そうですね。これは、傑作ではありません、とはいえ凡作でも名作でも駄作でもありません。
紛うことなき怪作です。
映画館を出てからの第一声が、「よく分からんけど凄かった」ですからね。
もの凄い力でぶん殴られたような気分でした。


……とはいえ最初、観はじめたころは、あまり面白いとは思えませんでした。だいたい前半の20〜30分くらいまで?
原作未読だったせいか、話の筋も概要もまったく掴めず、「うわー、なんだかアメコミっぽいなあ」とか「どんだけ場面転換するんだよ、どんだけ登場人物が増えるんだよ!?」とか「ところどころ妙に芸術っぽいのが鼻につくなぁ」とか思ってました。
そしてこれは、最後まで変わりませんでした。けれど、んなこと関係なくなるくらい面白くなるんですよ。
欠点は欠点としてあり続けた上でなお、それらを巻き込んで突き進むパワーが、こっちの脳髄を直撃してくれやがります。


それまでてんでバラバラに動いていた登場人物たちが徐々に絡み合うに従ってテンションは上がり、情けも容赦もない暴力シーンで痺れ、さらにさらにと混沌へ突き進み。観客をワケノワカラン場所まで連れて行ってくれます。


かなり、好き嫌いの分かれる映画だとは、思います。
不親切な部分も多々あるし、内省的というか幻想的な部分も出てきますし、そうしたものの拒否反応は、当然の如く出ると思います。
けれど、ハマる人はこれ、本当にハマりますよ。
私は電車に乗っている間、ぐわんぐわん頭の中が揺れてました。
乗り物酔いならぬ映画酔い。


バイオレンス、下町、イリュージョン。
三つ並べてみると何のことだかさっぱりな感じですが、そんな映画でした。